【東映杯ブログ】Masachika Onishi

こんにちは!今回は2月に行われた東映杯に参加した、まさおさんに書いてもらいました。

それではどうぞ!

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東映杯ブログ

こんにちは、関西老害衆の1人、大阪大学4年(ディベートは5年目)の大西将央です
これはディベーターあるあるだと思うのですが、普段英語表記の名前なので漢字にすると誰か認知できないですよね~

ちなみに僕の場合余計悪いのは、あだ名のMasaoと本名のMasachikaで表記ゆれが存在することですね(今回はMasachikaで登録してくださっていました)

東映杯にジャッジで参加してきたのですが、もりかんに「暇だったらブログお願いします、Asian Judgeの話聞きたいです~」と頼まれたので今回筆を執っています、書く内容にも困るのでとりあえずジャッジの内容メインで書いていきたいと思います
(今回は運よくジャッジプライズをいただけましたが、僕はジャッジ上手くないのでそんなに参考にならないと思います笑)


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1.大会の感想
2.ジャッジについて


後輩たちがみんな面白いブログ書いてるので面白いこと書きたかったんですが思いつかなかったので以下おもんない淡々とした内容になります。内容が無いよう~(絶対零度

 

1.大会の感想

1)運営ACの皆様本当にお疲れ様です&ありがとうございます

そもそも大会を運営すること自体がとてつもなく大変なのですが、今回はそれに加えて
・コミ育成のため初経験の人を積極的に募集
・新型コロナの蔓延による諸々の対応(大会開催の可否、会場との交渉、参加者キャンセルの対応、等々)
等の状況により死ぬほどしんどかったということが容易に想像できます

またACの皆様もそもそも大会数が増えている昨今でAsianのMotionを用意するのは大変ですし、直前で1日大会になったためその調整なども入りギリギリまで仕事が多かったと思います

このような中で大会を開催していただき、本当にありがとうございました
(3月の大会がキャンセルラッシュになり個人的に卒業前最後の大会になりそうなので、結果として参加できてとてもうれしかったです)

 

2)各ラウンドの雑多な振り返り

R1
THW treat the deaths of soldiers as regrettable losses of lives rather than examples of heroism

ふわっとしてるMotionだしきっとごちゃるんだろうなあと思ってたらやっぱりごちゃりましたが、まあパネルだったので耐え(逃げ)

思いますけど、Consensus方式じゃなくてInitial voteで勝敗が決まるとき、実質パネルが喋れるのって1人3分くらいじゃないですか?
どうやったらいいジャッジができるのかまじで分からないですよね~


R2
THBT developing countries should not allow large multinational retail chains (e.g. Tesco, Walmart) to advance into their market

好きなMotionキターと思いつつも経済Motionだしキャラとメカニズムごちゃるんだろうなあと思ってたらやっぱりごちゃりました()

まあ単チェアだったので思考の整理に時間を使えて助かりましたが、RFDはまじでストラクチャー無く全部のBenefit / Harmを吟味するみたいなウンコになりました笑


R3
THBT supreme court should have the power to strike down legislation

2勝同士の試合っぽいな~と思いつつプレパの時に予想していたClashと大体同じ試合進行になったので比較的楽ではありました

が予想してたよりPrincipleが結構がっつり議論されてたのできちんとまとめてRFDで説明するのが大変でした


GF
THBT the LGBTQ+ movement should advocate for the Reclaim Pride Coalition over the general pride parade

Info
The Reclaim Pride Coalition is a coalition of LGBTQ+ groups whose main concern is the protest against a perceived lack of activism increasingly present in the corporate-sponsored floats and police-lined streets in the general celebratory parade that is an annual tradition coordinated by Heritage of Pride.

GFジャッジ一同でInfo slideとにらめっこしながら試合開始まで談笑してました笑
分析詰まってる~うっめ~って思いながら聞きつつ、これくらいのレベルになるとさすがにパソコンジャッジではノートは取れても処理が追い付かないことを悟る

 

3)全体の感想

・イントロとサインポストの重要性
上手いチーム・聞きやすいスピーカーはやっぱりイントロやサインポストがしっかりしてると思いました、なんか’SQ how soldiers are suffering’ ‘Justification of this policy’とかふわっと曖昧なタイトルじゃなくてきちんと「どんなSufferingなのか」「何を達成するために何を犠牲にすることの正当性なのか」とか詳細な概念がきちんとわかるサインポストだとその後が聞きやすいですね
あとイントロ付近で試合やクラッシュのセットアップ・Clarificationがあるとジャッジが自分自身で整理しなくてよくなるので、その分バイアス介入が減ったり分析の精査にリソースを避けて助かりました
(GFはPM/LOどちらもこれがあってめっちゃ分かりやすい・上手いと思いました)

・ストラクチャーの粒度
これは単純な話サインポスト内部のナンバリング・区分けなんですが、別にそれがないFluidなスピーチでも聞きやすい方はいますね
おそらくそれはディスコースマーカー(moreover, in addition to that, howeverとか)の使い方や、話が前後しないような順番の並べ方など細かいところに気配りのされてるスピーチなんだと思います

・分析の具体性と深さ
AssertionのReasonはAssertionとはよく言いますが、主張を支える根拠となる説明の根拠がないとやっぱり強くは評価できないことが多いと思いました
Corporation will not exploit because they care reputationとかだと「なんで企業が評判を気にするのか」が言えてないですよね
それとかCitizens will voice out and we can change X through politicsとかだと「政治を通して変化ってなんやねん」っていうのが具体的にイメージつかないですよね
これらはどれも例にすぎませんが、東映杯(に限らず最近よく思うこと)でここら辺の分析の具体性・深さがあるともっといいのにな~と思うことが多々あります

・BPよりスピーチが雑になる説
みんなBPの時はあんなにニュアンスや明瞭さやメタ視点のフレーミングを丁寧にしてくれていたのに、Asianになるとどうしてしなくなるんだ!どうしちまったんだ!って感じですね笑
なんか全体的に適当な実例とかイラストぶん投げて終わってることが多く感じました(あくまでも個人の感想です)
Asianでも分析が飛び交ってジャッジが脳死しがちなのできちんと丁寧にしてくれると助かります

(こんかいは参加者全員マスクの着用が義務付けられており試合をジャッジしている時もずっとつけていたのですが、途中から酸素不足で頭がぼーっとしかけることもあり余計しんどかったです笑)

 

2.Asianジャッジについて


僕本当にジャッジへたくそなのでなんでこれ書くねんて感じなんですが、いつもやってたことと今回特に注意したことをちょろっと書いてみます


1)いつもやってること
〇主張の成立に必要な証明責任を整理してそれがどれだけ充足されているかを考える

例)
・政府がAとBのどっちを優先するべきか、というコンパリにおいて「政府はActiveにAが苦しむ原因を作ったので、Aを優先するべき」
→政府はBが苦しむ原因を作ってはいない、という分析がないと対照的な比較になっていない

・MNCはここがクソなのでヤバイ→MNCがいないときに残る企業はクソではない、という分析がないと完成していない

みたいな感じで必要なことが説明されているか、を常に意識しながら聞いています

ただこのやり方の問題点は、
・ディベーターの望むような評価にならない
→ジャッジが勝手に評価してるのでそれはそう
・注意しないと証明責任のかけ方が不公平・Unfairになる可能性がある
などがあり、個人的には好きなやり方だったんですがいつもジャッジの点数が伸び悩んでいました


〇前提から確認していき、前提のたっていない部分はその先の分析を考慮せずとも勝っている/負けているという風にする

いわゆるDefinition / Context / Characterとかが割れることがAsianには多いと思うんですが、普通ジャッジは優しいので「ここでは差は付きませんでした」「もし仮にこの前提が正しいとしても・・・」って水かけにしたりEven ifでRFDを作ることが多いと思うんですが

僕はむしろ、そこで差がつくなら可能な限りそうして「ここで勝ってるのでまあこうなりますよね」みたいな雑RTAみたいなことをよくやっちゃいます笑

もちろん本当に競っている時は丁寧にやるのですが、いつも雑にやっちゃうのでそれで満足度が下がりがちでした笑

 

2)今回特に注意したこと
〇RFDのストラクチャーやサインポストを提示する前に試合の前提・流れを確認してジャッジの導入とする

いきなり「こういう基準で見ました」って言われるとすんなり入ってこないことが多いので、まず試合の雰囲気や両サイドがやりたかったことを確認してから進めるようにしました

例)R3の最高裁のやつ 【以下、雑に書くので必ずしも実際の試合の中身と一致するとは限らないです】
Govは基本的人権の話を守ろうとし、Oppは「憲法解釈に絶対的な正解がないから多様な意見の反映される民主的決定が大事」というケースを守っていました
ここにおいてGov→Oppでは「基本的人権は議論の余地なく大事」という反論をしOpp→Govは「絶対的に重要とは言えない部分があるよね」という反論をしており、両者ともに相手の結論の重要性自体を削ることはしていなかったです

よってこの試合では
・どっちのケース(基本的人権の裁判なのか、議論の余地が大きい裁判なのか)が起こりやすいといえるか
・それぞれのゴールがどれくらいExclusiveに達成できるか

という2点で比較します


という感じでしました


〇反論とかはなるたけ細かく引用して吟味する

Asianだと「この分析出してるやん」みたいに1つの分析の評価で勝ち負けが割れたりもしくは満足度が下がったりすることが多いので、できるだけ丁寧に拾って話すようにしました

まあただR3のあとディベーターの方にジャッジのフィードバックをもらいに行ったら「これは好みですが私はもっとざっくりしてる方が好きです」と言われたので、細かくすることが必ずしも正しいとは言えないとは思います


〇全部程度ものを意識してComparativeに話す

よく「立った/立たない」とか「取れる/取れない」みたいに言うことが多いですが、そういうことはせず以下の点に注意しました

―どれくらい評価できたのか 例)
・Aが起こりそうなのは分かったがなぜそれがBにつながるのかはわからなかった
・なんとなくAが可哀そうなのは分かったが積極的な説明に欠け強くは評価できなかった

―相手と比べてどうだったのか 例)
・GovのHarmは○○くらいで説明が終わってすこしふわっとしていたが、OppのBenefitは○○のように具体的にイメージできるところまで説明されておりより強く評価できる


みたいな感じできっちり両者を比較しながら説明するよう心掛けました

 


あ~なんかここまでカタカタしましたが話が単調で面白くないですね~申し訳ないっす

きっと将来有望な後輩たちがもっと面白いブログを今後書いてくれるのでそっちに期待してください笑笑


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🦸Toei Cup 2020🦸
-Student best adjudicator & 2nd best adjudicator
👉Masachika Onishi

-DCA
👉Luu Khanh Ha

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まさおさん、ありがとうございました!